ゆみこさま

ゆみこさま

訪問日:2010.1.14

海の精との出会い、きっかけは『未来食』

ピースフードクリエーターのゆみこさんは、ご自身のレストランでもプライベートでも、塩は海の精1本!といいます。ゆみこさんと海の精の出会いは、今から15年前に書いた『未来食』でした。

『未来食』は環境汚染、食糧問題、現代栄養学に疑問を投げかけ、雑穀料理を一躍メジャーにした一冊です。
この本がきっかけで食を変え、人生を変えた人は数多く。1995年創刊され、すでに7刷目で、今も増刷を重ねています。
この本で登場した「高キビハンバーグ」や「ヒエのムニエル」は雑穀料理のスタンダードになりました。

「年に一俵(60kg)の穀物とその時々にとれる野菜と海藻、そして塩と味噌と醤油さえあれば、それだけで健康に暮らせる。
でも、様々な食の誘惑に満ちた社会に住む現代人には、それでは心の栄養が足りない!」

この2つの問題を、雑穀が主役の創作料理、つぶつぶクッキングで解決したゆみこさんのメッセージは、多くの人をビックリさせ、共感をよびました。

ゆみこさんと、海の精との出会いはこの『未来食』の本がきっかけだったそうです。
“日本の塩”を本できちんと書きたいと、海の精・村上代表(当時)をたずねて話しを聞いたのがその出会い。伊豆大島の製塩場を見学し、日本人がとるべき塩について納得したといいます。
「私が20歳の時に、昔の日本人がとっていた塩が世の中からなくなってしまっていたことを知った時は、本当に驚きました。
そして、私が何も知らずに現代グルメを謳歌していた間に、本物の塩を守り続けてきてくれた人たちがいたことへの感謝の心があふれてきました。

塩の歴史を調べてわかったのは、歴史的にみても、精製塩や、にがりをそっくり100%含んだ塩というのはおかしいということ。
今、海の精を選ぶことは、日本の普通の塩に戻るだけなのです」

海の精で作っているような、海水を汲み、にがりを適度に抜いてバランスをとった塩が料理をおいしくし、体をととのえる

「理屈の健康食や自然食では健康になれません」とゆみこさんはいいます。

健康への食情報が洪水のようにあふれる現代。減塩問題しかり、たんぱく質神話しかり。素材の部分的な特徴をはやし立てるような情報が氾濫しています。

「料理は理屈抜きのおいしいことが最初の条件です。そして、おいしいな、ありがとう、嬉しいなって思う気持ちで食べる。
自然食をすると、どうしても、危険な食べ物を恐れる気持ちや、批判心、欲望を制御できない自分への罪悪感や自己嫌悪、これであっているのかしらという不安の方に心が傾きがちですが、それでは健康になれないのです。

迷いや恐れの気持ちで食事をとれば、生態波動が乱れて病気になります。
恐れや迷うことなく、批判もせずに、食を変えるにはどうしたらいいかが私のテーマ。戦いで平和はつくれないもの」
〇〇を食べると太る、〇〇を食べるとガンになる、〇〇を食べたら〇〇になるからいけない……よく耳にする言葉です。

「恐れから安心は生まれないのよ」とゆみこさん。

「食は喜んで、感謝して、遊んで、楽しんで食べる事が重要です。自分の体に合った栄養のバランスがあり、宇宙の法則に沿った料理のルールがある。それがととのっているとおいしいと感じるもの。そのおいしいという基本は塩味にあるのです」

塩は好きなだけ

レストランでもプライベートでも塩は海の精onlyというゆみこさん。

「自分の体の要求とあっているかどうか、判断の要は塩味にあります。適切な塩味は好きなだけとってもOK。足りてしまえば、それ以上は入らないもの。だから塩味は好きなだけとって体に判断させたらいいのです」

ひとりよがりの減塩は危険といいます。

「ダンナさんが料理に醤油をかけると怒る奥さんがいるけれど、外で体を使って働いてきた男性は塩分を欲します。家にいて体をあまり動かさない奥さんは薄味好き。
薄味ばかりの料理を作っていたら、ダンナさんは焼き肉に行っちゃうわよね(笑)。塩抜けが耐えきれなくて」

その人の体の栄養バランスが整うもの=おいしい。また、きれいな料理は波動がいいといいます。だからこそおいしくて、きれいな料理が大事!

「健康になるというのは自分が基準。自分の舌、体で判断することなんです。その判断力を養うには塩のミネラルが要」と、ゆみこさん。

おいしいものは食べたいだけ食べる

「今は健康情報が氾濫しています。健康法のひとつに「水を飲め」というのがありますが、その対極に「水を飲むな」というのもあって、どちらが正しいの?と迷う人もいっぱい。

そんなふうに水の飲み方ひとつをとっても、考え方はいろいろです。どちらが良いかは状況によります。たくさん飲む方がいい時、控えめにする方がいい時、どちらもあって、その人の体調や体質、気候によって違ってくるのです。だから、自分の舌と喉のセンサーを磨き、調律して、自分の体や感覚を信頼して欲しいだけ飲み、食べると健康になれるようになるのが一番なのです。

体の判断基準をつくる塩1%のスープ

「海の精の塩を1%の濃度にして、みそ汁やスープを作って飲んでみてください。これが塩分味覚の目安。この塩分をああ懐かしいおいしさ!と感じる味覚が正常です」

適塩のみそ汁を日常的にとることで、味覚と体がととのってくるといいます。

「体は高性能だから、必要なものを取り入れ、不要なものは出す力があります。栄養が満ち足りたら食欲は起きないのです」

添加物を入れた不自然なものは論外ですが、いい塩と、いい素材を選んで体の要求に合わせて食べればいいそうです。何をどれだけ、と考えず、好きなだけいただく。これで食べる量は自然に決まるのだとか。

「体の声に耳をすませるだけ。何も考えなくていいのよ(笑)」

美人をつくるつぶつぶピースフードセミナー

ゆみこさんのセミナー「つぶつぶピースフードセミナー」で、つぶつぶ食をとことん体験し、3日で別人になった人もいるとか。

雑穀をしっかりとることで、肌がつやつやになりシワまでのびる!?というミラクルな体験がたった3日で起こる!と笑うゆみこさん。

色白美人で肌にシミがほとんどないゆみこさんは、髪の毛もまっすぐサラサラでつやのあるストレート。
家は山形県の山里で、自然とダイナミックに向き合う暮らしです。医者も薬もいらない健康生活を自ら実践。

自然出産で生んで、つぶつぶ食で元気に育ったお子さんは29才、20才、17才の息子さんと、22才のお嬢さんの4人。そのうち2人はゆみこさんと一緒につぶつぶに関わっており、すでに強力なメンバーとなっています。

すべてが実践にもとづいた食と人生だけに、その言葉には説得力があります。

* 海の精シンプルクッキング3部作「塩料理」「味噌がおいしい」「醤油マジック」はゆみこさんが率いる「つぶつぶ」(旧・未来食アトリエ風)が制作したものです。

次男の郷田未来さんは「ボナ!つぶつぶ 神楽坂店」の店長

つぶつぶ雑穀ミラクルスイーツ

「いのちを守り育て輝かせるおいしさ」を知らせる活動を展開しているゆみこさんは、本もたくさん出しています。最新刊は「つぶつぶ雑穀ミラクルスイーツ」(PARCO出版)。

パンナコッタ、クラッカー、シュトゥルーデル、生キャラメルクリームがすべて雑穀で作れるミラクルなレシピ集です。

とはいえ、まずはその味を食べてみたい~という人は、レストランへどうぞ。つぶつぶピースフードランチ&ミラクルスイーツが楽しめる「つぶつぶカフェ」、そして世界でひとつ!雑穀ソースで味わうオーガニックパスタの店「ボナ!つぶつぶ」があります。塩はすべて海の精。パスタの茹で汁に使うものもすべてというからビックリです。

ゆみこ(ゆみこ)プロフィール

ピースフードクリエーター。つぶつぶの活動の総指揮者。母なる地球のメッセージの翻訳者。目覚めのプロセスを楽しみ、伝えることを天職とする57歳。住まいは山形の山里にあるいのちのアトリエ。2008年に活動ネームを’大谷ゆみこ’から’ゆみこ’に改める。

日本の伝統食である雑穀に「つぶつぶ」という愛称をつけ、おいしく食べてデトックスしてきちんとした体を作るミラクルレシピ数千点を創作、体と地球に平和 を取り戻す「ピースフード」として提案。とびきりおいしくておしゃれでシンプル&ダイナミックな料理術のファンが全国で急増中。
間違った自然食が原因でエコロジストを自認していた友人が30歳で亡くなった衝撃をきっかけに1996年、つぶつぶ(旧いるふぁ)の設立を呼びかけ、活動を続けている。

著書
『野菜だけ?』
『つぶつぶ雑穀お弁当』
『つぶつぶ雑穀サラダ』
『赤ちゃんとママのつぶつぶ雑穀マタニティごはん』
『つぶつぶ雑穀中華』
『雑穀グルメ・ダイエット』
『つぶつぶ雑穀パスタ』
『つぶつぶ雑穀おかず』
他多数

インタビュアー:下田ちひろ(海の精)